本物プロジェクトの座学『「いのち」について考えるプロジェクト』

本物プロジェクトの座学
「こどもホスピス」について知り、
「いのち」について考えるプロジェクト

この機会を通じて、「子どもの難病」と「その子どもたちを取り巻く医療環境」
について知り、また「いのち」について深く考えます。

「こどもホスピス」について知り、「いのち」について考えるプロジェクト

こどもホスピス「うみとそらのおうち」の開設を目指している横浜こどもホスピスを、2017年より支援し続けています。毎年夏に代表理事の田川尚登さんにお越しいただき、子どもたちに「命の授業」をしていただきます。

ご自身の経験を原動力に。
横浜こどもホスピスの代表理事の田川尚登さん。

悪性脳腫瘍で6歳の子どもを亡くした経験をもつ田川尚登さん。自分と同じ境遇の家族の痛みを少しでもやわらげ、家族が安心してゆったり一緒に過ごせる施設「うみとそらのおうち」の建設に挑戦されています。

横浜こどもホスピスプロジェクト>>

横浜こどもホスピス

生命の危機を持って生まれてきた子どもが
「子どもらしく」育つとはどういうこと?

1,000人中999人の子どもが生まれてくる国

日本は、1,000人のうち999人の赤ちゃんが産ま れてくることができる国です。これは、NICU(新生児集中治療室)が普及することで実現され、現在では、400g(ちょうど両手の手のひらに乗る大きさ)の赤ちゃんでさえ生まれることができるようになりました。NICUは、これまでであれば、この世に生を受けることができなかった命を救うことができるのです。

1,000人中999人の子どもが生まれてくる国

低出生体重児には障害や後遺症のリスクがある

けれども、その一方で、低出生体重児として生まれると、障害や後遺症のリスクが高まります。先天的な奇形から器具をつけなければ生きていけない子どもたちや、小児がんにかかる子どもたち、産まれた時から余命が決まっている子どもたちも増加しています。

低出生体重児には障害や後遺症のリスクがある

「命の危険を伴う病気を持つ」子どもを取り巻く環境

このような子どもたちを取り巻く環境は過酷です。小さい子どもにとっての幸せはお父さん・お母さんと一緒に過ごすことです。家族として子どもの幸せを優先すれば、病院で入院するのではなく、在宅で治療を受ける選択もあります。
けれども、在宅で治療を受ける際には、保護者の方々は24時間子どもについている必要があり、保護者の方々の負担は計り知れません。
問題は患者である子どもたちだけにとどまらず、看病する親、患者の兄弟たち、さらに時間軸で考えれば、看病している時から、その死後まで、ケアが必要になります。

「命の危険を伴う病気を持つ」子どもを取り巻く環境

「こどもホスピス」が必要です!

このような問題を持つ病児と家族を包括的にサポートできる施設が「こどもホスピス」です。日本には、小児がんなど生命が脅かされた子ども達が約2万人いますが、そのような子どもや家族を支援している在宅支援施設はほとんどありません。

「こどもホスピス」は病院ではなく、家(おうち)です。治療をあきらめるのではなく、楽しい時間を友として寄り添いながら創りだしていく場所です。

生命の危機を持つ子どもたちが「子どもらしく」いられる場所。また、その家族が、子どもと家族としていられる場所。その子どもの状況に応じた遊びや学びの支援をしていくことによって、患者としてではなく、子ども・家族として過ごす時間を提供する場所です。
認定NPO法人こどもホスピスプロジェクト」は、横浜にこどもホスピスを創ろうと地域主導で発足し、2021年秋の開設を目指し活動を続けています。

「こどもホスピス」が必要です!

「いのち」について考えるプロジェクト参加者の感想

*「辛い時間を本人たちにとってどれだけ楽しく、当たり前の日々を過ごせるかが大事なんだ」と聞いた時に、本当に自分は幸せで恵まれた暮らしをしているから、この環境に感謝して、もっともっと毎日を大切に生きなくちゃいけないんだなと思いました。


*「家族でお風呂に入りたい」だとか、それらは私たちにとっていつでもできる簡単なものだけど、その子たちにとってはけっして簡単ではないから、いろんな望みを叶えてほしいと思った。


*病気の子どものことだけでなく、その親やきょうだいのことも考えていることに驚いた。


*海外のホスピスの動画を見て、病気の子どもも家族もスタッフもみんなが楽しく笑っているのが印象的だった


*普通に生きていることのありがたさを感じました


「いのち」について考えるプロジェクトの様子
「いのち」について考えるプロジェクトの様子

私にはまだ何も出来ないけれど、こどもホスピスのことを知ることが出来たので、周りの人に知ってもらうことが出来る。
子どもたちは、田川さんの話を聞くことで、自分ごととして実感しました。参加した生徒の中には、人権作文や税金作文の題材として、「横浜こどもホスピスプロジェクト」を選ぶという形で、学びを深めていく子たちも多数います。

\ 「いのち」について考えるプロジェクトただいま進行中をのぞき見 /